サラリーマンで搾取されるのはもう嫌だ…。

【珈琲自家焙煎】生豆50℃お湯洗いの巻その2

焙煎自体は2週間に1度は行ってますが、50℃お湯洗い焙煎は久しぶりです。

前回はブラジルサントスを焙煎して、思いのほか美味しいコーヒーが出来上がりました。

今回はサントスを含め、合計3銘柄を50℃洗い焙煎を実施。

はたして結果は・・・

コーヒー生豆の50℃お湯洗いとは

 

まずは生豆50℃洗いのおさらい。

野菜を50℃洗うと、ヒートショックで気孔が開きみずみずしくなり保存期間が延び、味も良くなるという有名なあの手法をコーヒー生豆に適用してみようという試みです。

コーヒー豆は「種子」ではありますが、何らかの効果があると自身を含め日本各地で珈琲マニアの皆様が実験されている案件です。実際商売されている有名店もあります。

色々実験段階の手法ですが、主に

ポイント

  • 焙煎前夜に50度のお湯で生豆を3度洗い、ざるに上げて一晩置く。【珈琲美美(福岡)】
  • 焙煎前に50℃洗いして1時間寝かしクズ豆を除去して焙煎【前回サントスでやった手法】
  • 他に50℃~70℃の温度で「蒸す」手法【今回は見送り】
  • 焙煎前に50℃洗いを行い、クズ豆除去してすぐ焙煎【今回実施の手法】

 

ちなみに前回の実施したサントスは通常焙煎より美味しかった結果が出ております。

 

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今回焙煎した銘柄

 

前回は普段使いのサントス1銘柄に絞って実施しましたが、今回はサントス、ガテマラ、キリマンの3銘柄で実施。

いずれも普段使いで、焙煎度毎の味も分かってますので採用してみました。

たぶんこれが重要だと思います。普段飲まない銘柄だと味の違い分からないですもんね。

 

焙煎中気がついた事

 

 

気づいた事

  1. 前回同様、生豆が大きくなります。1時間寝かしでも直ぐでも、お湯の為吸水が早くなる模様。
  2. 3銘柄共に1ハゼ音が通常より大きい。
  3. キリマンに関しては温度が上がりづらく、2ハゼ時の温度が通常220度付近なのに今回は230度超えをしてしまった。
  4. 総じて温度が上がりづらい。

 

1に関しては普段は水洗いですが、お湯だと直ぐ吸水します。

2に関しては前回同様、1ハゼが爆裂音になります(笑) けっこう快感です。

3に関しては、自分なりの分析では元々豆サイズが大きいキリマンは、他の豆より多く吸水するのが原因なのかな?と。

4に関しては、

サントス・・・普段:7度/分、今回:5度/分

ガテマラ・・・普段:5~6度/分、今回:4~5度/分

キリマン・・・普段6~7度/分、今回:4~5度/分

と温度上昇が悪く、焙煎時間の合計が30分を超える長時間焙煎になってしまいました。

火力に関しては全体的に「高め」です。(すいません、微圧計付いてないもので・・・)

 

今回の焙煎度

 

サントス・・・2ハゼ開始5秒位、終了時温度223度

ガテマラ・・・2ハゼ開始後30秒、終了時温度226度

キリマン・・・2ハゼ開始後40秒、終了時温度232度

 

各銘柄の味の特徴

 

  • サントス焙煎直後・・・前回と大きく変化は無し。通常の焙煎よりは「美味しく」出来てます。
  • サントス焙煎3日後・・・こちらも前回同様大きな変化は無し。通常の焙煎よりは「美味しく」出来てます。
  • ガテマラ焙煎直後・・・通常焙煎比較で「キレは良い」、「コクは若干少なめ」、「香りに関しては変わらず」、「渋みが少々出ている」、「エグミも少々あり」
  • ガテマラ焙煎3日後・・・通常焙煎比較で「キレは良い」、「コクは若干少なめ」、「香りは若干劣る」、「渋みは少なくなったが多少あり」、「エグミは消えた」
  • キリマン焙煎直後・・・通常焙煎比較で「キレは変わらず」、「コクは若干少なめ」、「香りは若干劣る」「渋みけっこうあり」「エグミ少々」
  • キリマン焙煎3日後・・・通常焙煎比較で「キレは変わらず」、「コクは若干少なめ」、「香りは若干劣る」「渋みけっこうあり」「エグミ少々」「スカスカ感あり」

結果的にはサントス以外は芳しくない結果となりました。

 

考えられる要因としては、温度上昇と引き上げ時の最高温度が要因ではないかと考えられます。

普段は220~226度位で2ハゼピークを迎えてましたが、今回はそれを上回る温度までいってしまっていた事、

また、温度上昇が鈍かったので途中で火力の上下を頻繁に行っていた際、強火力をぶつけてしまっていた可能性もある事。

 

まとめ

 

今回は柔らかい豆の代表格のサントス、硬い豆の代表格のガテマラといった実験でしたが、検証結果としては十分に得られた感がありました。

 

ポイント

  1. サントスなど柔らかい豆に関しては、吸水してもそもそも豆自体が柔らかい為、焙煎しても水分の蒸発は容易かと思われます。なので、美味しく焙煎できると。
  2. ガテマラみたいに硬い豆に関しては、豆自体が水分量が多く硬い為、表面上にお湯を吸水させると熱が入りにくい可能性が高いです。なので、水抜きの「蒸らし」の時点で適正な温度上昇を守り豆の内部までしっかり熱を入れていく事が重要と感じました。この「適正な温度」に関しては実験・検証の繰り返しで発見する事が必要と思います。
  3. 大失敗したキリマンに関しての反省点は、「蒸らし」時間帯に火力調整を失敗した点、引き上げ時の最高温度が230度を超えてしまった点(温度に関しては、焙煎機の仕様によって変わりますので、あくまで参考程度に。その焙煎機のスタンダードを決めておく事が重要です)
  4. ガテマラ、キリマンに関しては、排気を開始する温度175度付近の豆色が「薄かった」事が印象的です。「いつもはもっと茶色く色付いているのに、まだ青っぽいなぁ」って感じでした。恐らくこの175度時点の豆色が引き上げ時の最高温度を引き上げてしまった要因かと思われます。水抜きに要する時間を長く取り、「焼き」に入る時点の温度管理が重要。
  5. 何となくですが、焙煎時間は延びますが豆投入時の温度を120℃より下で投入を行い、「蒸らし」時間をもっと長めに取って水分を抜く作業に時間を掛けてみる事も次回のお題と感じました。溶岩石増やして遠赤外線(輻射熱)を増やしてみる手法もアリかなと思いました。

 

今回は普段行っている温度毎の豆色チェックも、こんな所で役に立ちました。

よく「豆チェックはムラが出るから止めた方が良い」って事も聞きますが、新しい取り組みをする際は普段の焙煎の流れを知っておくとどの地点で違いが出て、結果として味の変化がどう変わるのかが見えて来ます。

またその違いから改善点や予防策を立てる事もできます。

次回はまた同じ銘柄を使って今回の反省点に注意して焙煎してみようと思います。

 

  • B!