ドリップコーヒーを作っていて、たまに美味しくないコーヒーが出来てしまう事はありませんか?
原因は色々ありますが、概ね「焙煎が失敗していた」か、「抽出が失敗していた」かが大半です。
そんな失敗コーヒーを復活させるアイテムがります。
竹炭の驚くべきチカラ
竹炭(ちくたん)、あまり聞かない名ですよね。
木炭(もくたん)なら良く耳にしますが。
この竹炭が不味いコーヒーを美味しくしてくれるのです。
原理は簡単。
炭の吸着効果で、コーヒー中に染み出した「雑味」や「渋味」を吸着してくれるのです。
あと、水の中のカルキや塩素も吸着してくれるとの事です。
氷や水入れたお酒を竹炭で混ぜると、味が良くなります。
楽天とかで普通に売ってます。
竹炭の使い方
まず購入したての竹炭は「軽く水洗いして煮沸消毒」を行います。
煮沸を終えたら乾燥させます。
コーヒーを抽出したら、竹炭で3~4回程度混ぜて試飲してみます。
雑味や渋味がまだある様なら追加で3~4回混ぜてみます。
ポイントは、最初に一口飲んで味を覚えておき比較すると分かり易いです。
良くも悪くも「味が円やか」になったかと思います。
注意点:あまり混ぜ過ぎると、コーヒー本来の香や味も竹炭が吸着して、味が「飛びます」。
あと、マドラー型もありますが、ペットボトル用の厚みのあるタイプの方が割れにくい為オススメです。
コーヒーの美味しさを損なう渋味と雑味
渋味は何となく分かるが、雑味ってなんだ?
雑味の定義は「本来の旨味を損なう不純な味」です。
いつも美味しく飲めていたコーヒーが今日は何だか美味しく無いな・・・。
と感じるのは雑味が原因の場合があります。(体調はいつも通りと言う前提で)
お湯の温度が高過ぎたり、お湯を注している時、必要以上にコーヒーの粉が動いてしまっていたり。と。
雑味が出る要因は様々です。
渋味と雑味は本当に悪なのか?
これまでの記述ではいかにも「悪」って感じで表現しちゃってますが、
本来この2つの味は必要と考えます。
何か矛盾した表現になってますが・・・。
コーヒーの個性を形成する要因になっており、また喫茶店毎の味の特徴ともなってます。
本来、コーヒーは嗜好品です。
雑味満載の味が好きな人もいますし、すっきりクリアなコーヒーが好きな人もいます。
大御所「カフェバッハ」の田口氏が述べている様に、「よいコーヒー」としての前提で作られたコーヒーは、
あとは好みの問題となるので、そこで渋味や雑味の量の問題となる訳です。
※今回の記事では不良豆の混入や、保管状態の悪い豆、賞味期限切れによる「悪いコーヒー」に関しては扱いません。
竹炭以外にも雑味吸着効果のある手法
普段使いとしてはあまり推奨はしないのですが、竹炭が無い時に使える技です。
それは、「コーヒーの二度ごし」です。
一度ドリップして抽出したコーヒーの液を、もう一度粉に注ぎ2回抽出する手法です。
いくつかの前提があります。
- ペーパーフィルターで抽出する場合は「粗挽き」推奨(目が詰まる為)
- ネルで抽出するなら細挽き~でもOK(ネルは詰まりにくい為)
- 二度目の抽出時は、コーヒー自体が60度以下まで温度が下がっている事。
二度ごしの原理
まず、コーヒーの粉には脱臭や吸着作用があるのは有名ですよね。
そう、竹炭と同じ効果があるんです。
まず、一度目の抽出時は90度前後の高温です。
水温が高いと、旨味だけでなく雑味なども溶け出し易くなります。
旨味と雑味が溶け出したコーヒーをもう一度粉に注ぐと、今度はコーヒーの粉が竹炭の役割をし雑味を吸着します。
先の前提の「温度が60度以下」という理由がこれで、
竹炭や活性炭の吸着効果は、低温でないと効果が出ません。
高温になると吸着どころか、雑味などの不純物質が溶け出してしまうのです。
活性炭の浄水機に温水を通さない様に。と注意書きがあるのはこの為です。
抽出後は相当冷めてますので、温めて飲んだ方が良いです。
二度ごしの立ち位置
普段はしない事に越した事はないです。
なぜなら、
- 面倒
- 不味いコーヒーをちょっとはマシにする事は出来る
- 美味いコーヒーをもっと美味くする事は不可能
だからです。
もともと美味いコーヒーなんかは逆に味が落ちるのでご注意です(笑)
まとめ
- 竹炭マドラーで味の補正が出来る
- しかしやり過ぎると、コーヒーの味が飛んでしまう
- 雑味や渋味が出やすい水温は、低温<高温
- 雑味や渋味を炭が吸着しやすい水温は、低温>高温
- 二度ごしは最終手段として捉え、普段は注意して抽出する
コーヒー好きな方であればぜひお試し頂きたいと思います。