サラリーマンで搾取されるのはもう嫌だ…。

珈琲自家焙煎 精米機を使ってチャフ取り実験 前編

最近はコーヒー豆の焙煎時に悩ましい事があります。

一つ目が自作焙煎機の構造上、剥がれたチャフが溶岩石の上に乗り、焼けて煙が発生し焙煎中の豆に煙が付着、そして煙臭いコーヒーが出来てしまうといった悩み。

もう一つが知人に焙煎豆を頼まれたり、頂き物のお礼に焙煎豆をあげたりで以前の2倍以上の豆を焼く必要が出てきた事。

この2点の悩みを大きくしているのが、生豆のチャフ除去、不良豆選別、この2点の手間が非常に煩わしいです。

まぁ、焙煎機の焙煎容量が小さいって事もあるんですが・・・。

で、今回少しでも手間を減らす為に、あるアイテムを購入しました。

精米機です。

精米機と珈琲焙煎?

 

たしかに「?」って感じでしょう。

精米機でチャフを「削り取る」んです。

普段当方が行っている「水洗いでチャフを除去する」路線と似てます。

本来は業務用の研磨機とかあるんでしょうが、自家焙煎ならこんなアイテムで問題無いのかな?

と。

元々構想はしてましたが、なかなか購入まで踏み切れませんでした。

 

だって高いんですもん。

 

で、よくよく考えたらヤフオクで売ってるじゃないですか。

価格もお手軽?で、なおかつかなりの流通量が。

実験で購入するなら十分かと。

別件ですが、精米したてのお米は非常に美味しいので、質を求める消費者が増えた証拠でしょう。

 

購入した精米機

 

こちらです。けっこう日焼けとかしてますが、中身は問題なしです。

 

 

新品はこんな感じですね。

新品でも1万円位で普通に売ってます。

 

実際の研磨状態

 

まずはチャフがたんまり付いているナチュラルの代表格。

ブラジルサントス

でやりたかったのですが・・・。

よもやの在庫切れ。

なので、キリマンで実験。

本当はがっつりナチュラルの生豆でやりたかったなぁ・・・。

 

投入量

370gでやってみました。

セットするとこんな感じです。

そしてスイッチオン。グゴゴゴ~と唸り音を上げてます。

何か嫌な予感・・・。

 

2分実施のチャフ

 

こんな感じです。除去できたチャフはこんな感じです。

 

 

4分実施のチャフ

 

2分実施後に追加した感じです。画像だと分かりづらいですが、増えてます。なので、もうちょいやってみます。

 

6分実施のチャフ

 

やはり分かりづらいですね~。増えてます。

ここである事件に気がついて脱穀?は終了。

 

こんな感じになります。

脱穀後の総重量がこちら

前が370gでしたので、約14gほどチャフが取れた計算になります。

んで、気になる事件というのが・・・

 

事件発生

 

研磨中から気になっていたし、ちょいちょい目に入っていたのが「破砕豆」です。

ざっと見た感じかなりの量がありましたので、正常な豆と分別してみます。

 

なんと正常な豆が265gしかありません。

んで、残りの91gがカチ割られた状態と・・・。

だいたい26%に相当するので、これはイカンです。

 

現段階での原因予測は、撹拌用の金属棒と底との距離が狭い為、そこに豆が挟まり砕かれているのではないか?

と思われます。

以下がその画像です。

 

 

ご覧の通り、撹拌用の棒と底とのクリアランスが5mm~8mm程度しかなく、そこに豆が挟まると割れるかと思われます。

なので、対策として撹拌用の棒を少し上に上げる細工をしてみます。

 

それがこちら

 

少し余裕を持って2cm位クリアランスを取ってます。

仕掛けは簡単、撹拌棒が付いた部分は簡単に抜けますので、その穴に詰め物を入れて高さを出した感じです。上にある新品画像に撹拌棒が抜かれた状態で写ってますので、ぜひご覧下さい。

(マネされる方は自己責任でお願いします)

 

この対策の検証は次回の記事でご案内します。

 

チャフ問題とクズ豆と水洗焙煎について思うこと

 

チャフ問題は本格的な焙煎機を購入してしまえば即解消されるのでしょうが、本格的な焙煎機は高い!高過ぎます。

一介のサラリーマンには高嶺の花なんです。

自作焙煎機の為、チャフの存在は非常に問題なんです。

(剥がれたチャフが溶岩石の上に乗って焼けて、その煙が豆に付着して煙っぽい焙煎豆になってしまうのです)

クズ豆のハンドピックに関しては避けられない案件なので諦めてます。

コモディティコーヒーを普段使いとして使用するなら、しょうがないでしょう。

 

ハンドピックが面倒ならスペシャリティコーヒーを購入すれば良いだけですね。

 

でもこれも現実的では無いでしょう。月間で何キロも消費しますので、やはりコストが莫大になります。

 

最後に水洗式。

これに関しては賛否が分れる所。

個人的には上記のチャフ問題と、クズ豆(特に青カビ豆の発見)にはチャフが邪魔なので水洗でチャフ除去は重宝してます。

 

しかしながら、別の視点では「成分が流れ出てしまう」、「コクが無くなる」、「個性が消える」等、ネガティブな意見も多いのも事実です。

以前記事にした自家焙煎の喫茶店でのお話にある通り、コーヒーの味を左右する大きな要因は「煙」なんです。

 

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豆本体から出る煙や、チャフの焼けた煙、色々な要因が複雑に絡み合って「味」が形成されますが、個人的な好みが「キレ」の良いコーヒーです。

喫茶店やコーヒーショップ等でコーヒー飲んだ際に「後味がいつまでも残る」や、「喉にコーヒーがへばり付いていて水を飲みたくなる」ってコーヒーに出くわした事ないですか?

あの現象が起きるコーヒーが嫌いなんです。

 

この原因は個人的に実験して気が付いたのですが、焙煎時の温度管理の失敗、排気の失敗、これらによって形成されます。

排気ではチャフの燃えた煙や、1ハゼ・2ハゼ時の煙を「多く絡ませた」コーヒーはこの傾向が強い様に感じます。

もちろん適切に排気調整すれば「その店の個性」が形成されるのも事実です。

 

ここで水洗焙煎だとチャフの煙の分が差し引かれますが、個人的には排気のコントロール技術で限りなくチャフ付きの焙煎豆の味に近づける事が可能と考えます。

しかしながら手編みや排気機能の無い手回し系の焙煎機具だと無理なんですがね・・・。

 

また、コーヒーの「コク」に関しては人それぞれ感じ方が違う為、一概にコクが無くなるとは言えないでしょう。

コクに関しては、酸味が一般的にコクと定義される事が多いですね。あと苦味。

それらと香りなどが複雑に混ざり合ってコクが形成されています。

カレーやシチューを作る時にコクを出す為にバターを入れたりしますが、あのダイレクトなコクとは違います。

よって、水洗するとコクが無くなるというのも的を外している感もあります。

 

なので、個人的には現状の水洗焙煎を行いつつ、もうちょい楽な精米機による研磨作戦を模索している感じです。

あと生豆自体に付着している、生産地の土や埃も気になりますしね・・・。

 

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