◆2018年9月25日追記◆
ご質問頂いた件の画像と、購入可能先のリンクを追加してます。
今回は私が普段使っている焙煎機のご紹介です。
ベースの焙煎機を購入して、魔改造しております。
原型が分からない程改造しておりますので、焙煎機の改造に興味のある方へ少しでも参考になればと思います。
外観
はい。説明ないと何が何だか分かりませんよね。
左の四角い箱は排気を行う装置です。(各装置の詳細は後ほど)
右の円柱状のが焙煎機本体です。中にパンチングドラムが入ってます。
ちょっと見づらいですが、モーターが付きの電動式となります。
ベースとなるのは、トレンドアイファクトリー様の焙煎機。
パンチンクドラム形式の為、焙煎方式は「直火」となります。
ですが、直火は「腕」が要求される職人系の焙煎方式です。
私自身、何度も練習はしましたがなかなか上手く焼けない状態でした。
原因が焙煎機なのか、自身のテクなのか(たぶんテク・・・)
不明の為、熱源を工夫した感じです。
パンチングドラムの周囲
業務用のキッチンポットです。リサイクルショップで購入。
絶版ぽいので、近い商品を貼っておきます。
実際トレンドアイファクトリー様から焙煎機を購入し、魔改造される場合はドラムや台座のサイズを確認の上、購入される事をおすすめします。
このキッチンポットをグラインダで横部分と、フタ部分に投入口用のスペースを切り開きます。
ちょっと分かり辛いですが、パンチングドラムのパンチング部が見える程度に切り開いてます。
グラインダは購入もありですが、1回位しか使わないならホームセンターでレンタルって手もあります。
アマゾンでは3,500円位からありますね~。
下から撮影した画像です。キッチンポットをグラインダで切り開いてます。
ある程度切り開いてると張力?か何かで「びよぉーん」って勢い良く切り口が開きますので、指とか切らない様ご注意。
また過剰に切り開いてしまうと熱が逃げてしまうので、これまたご注意。
画像にちらっと見えますが、パンチングドラムの位置を測りマジックで印を付けてギリギリの所で開放すると良いです。
お次は正面側の画像です。
キッチンポットのフタをグラインダで穴を開けてます。
ドラムはそのままだとキーキー音が出てしまう為、ベアリングで支えてます。金属性のシールドのベアリングです。
お次は背面です。
背面もベアリングで支えてます。
ベアリングで支える理由は不快音もさることながら、豆の重量で抵抗がかかるためモーターに負荷がかかる事を懸念しての理由です。
ベアリングにする事により、最大焙煎量も増やす事が可能になります。
熱源
この焙煎機は「遠赤外線」を用いた熱源方式となってます。
まずはガスで熱(炎)を出します。コンロは「イワタニ カセットコンロ 新炉ばた大将 炙家(あぶりや) CB-RBT-A」です。
あ、私のは数世代前の旧型なんですが・・・。ちなみに、新型・旧型で焙煎機に合うかどうかは、網のサイズが280×180mm規格であれば問題無いです。
購入の際は、網のサイズに注意して購入して下さい。
↑です。
通常のカセットコンロでも良かったのですが、この炉ばた大将の形が焙煎機の形とピッタリ合うのです。
あと、U字型のバーナーも丁度良い形なんです。
そして金網の上にあるのが、「溶岩石」です。アマゾンで探して見つけました。
最後に、ちょっと見づらいのですがバーナーの穴は「2列」あります。
着火し、火力をMAXにした際の火柱の高さに不満がありました。
なので、片方の列を小さいビスで塞いでます。(あくまでも自己責任で・・・)
そうすると、塞がれた分の圧力が開いている穴から出る為、火柱が高くなります。
で、溶岩石に火が当たり石が加熱される感じです。
こうして直火が当たらない様にしました。
厳密に言うと「熱風式」になるのでしょうか。
溶岩石のメリット・デメリット
メリットは遠赤外線効果でしょうか。
擬似科学なんて言われてますが、実際焙煎していると違いは感じます。
直火でない為、温度系の上昇は緩やかなのですが、周囲の温度が直火より明らかに
熱いです!
焙煎を初めて見る知人も、溶岩石がある時と無い時は顔に当たる体感温度が明らかに違うと言ってました。
焙煎自体は「ふっくら焼けます」。豆面が良いと言いますか。
デメリットは2つあります。
1つは「周囲に与える温度影響が高い」です。
輻射熱で周囲の物体の温度が上がります。特にガス缶が。
1時間も焼いてると安全装置で自動にガス缶が外れます。
2つめはチャフが石の上に乗り、焼ける事です。
この焙煎機の構造上、「蒸らし」の段階では排気を行ってません。
その段階でチャフが焼けると「焦げ臭」が豆に付いてしまいます。
当方は水洗いや、50度のお湯洗いでチャフを極力取り除いてますが、
それでも多少は焼けてしまう状態です。
排気
当方の焙煎機は一斗缶を使用してます。フタに「排気ファン」用の穴開けて、更に焙煎機本体からくる「吸気口」用の穴開けてます。
フタの下にある板は吸気した際に熱風と燃えたチャフが直接ファンに当たるのを避ける為の言わば「防風版」です。
さすがにステンレスは不要と思い、アルミ板となってます。
本体から熱風を引っ張ってくるパイプはステンレス製のパイプを使用してます。
焙煎機に直接連結している為、高温の熱風が通る為、アルミではちょっと不安にになり、多少高額になりますがステンレスを採用しました。
ちなみにアルミ。ステンレスの融点は、アルミ約660℃、ステンレス約1400~1500℃(合金にて配分で変化します)
なので安パイ取ってステンレスとしました。
排気ファンは「金属羽軸流ファン 80mm角25mm厚 9201」です。コンセトが無い為、カプラー端子オスメスセット、コネクターコード、コンセント、これらを後からアマゾンでポチりました。
参考までに下に実際に購入した物貼っておきますね。
ファンは絶版になってたので、同サイズのお手頃価格のリンクを貼っておきます。
画像の様なコンセントに変換できるタイプが楽です。アマゾンにありましたね。
で、なんとか家庭用コンセントで使えるようにしたのが、こちらです。
更に排気の強弱をコントロールしたくてこんなモノも購入しました。
強弱が出来るタイプで蒸らしの終盤から弱めでつけて、ハゼ開始など焼きの時にはMAXでつけたりしてます。
いずれの小道具達はアマゾンで購入してます。納品までの早さはピカイチですからね~。
2年近く使ってますが、今のところ熱で故障とかありません。
一つ不満を上げるとすれば、ファンのパワーがもっと高いと良いかもしれません。
2ハゼピーク付近の煙の多さはお馴染みかと思いますが、その時の排気が追い付いていない感があります。
なので、煙が絡み過ぎてると思われる「キレの悪い」味がたまに出てしまいます。
掃除機位の吸引なら恐らくは・・・。
小型のハンドクリーナーにホースを付けて排気として設置してみようと現在思案中です。
また、本体と排気装置ともにどうしても「隙間」が出来てしまいます。
その各所の隙間の箇所数が増えると大きな排気ロスに繋がります。
隙間対策に関しては、耐熱テープで塞げる箇所はそれで塞ぎます。
耐熱温度がギリギリですので、場所によっては注意が必要です。
貼り付け前に、該当箇所の温度測定をしてからでも良いと思います。
↑この辺りは本当ギリギリ。いやアウトかもしれません・・・。
自己責任で・・・。
キッチンポッドのフタは、画像にある様にフタと本体をホームセンターで売ってる金具で固定してます。
そして、耐熱シールでフタしてます。
耐熱シールが貼れない箇所は、耐熱シール剤で塞ぎます。
こちらは耐熱温度が1000度ありますので、だいたいどこでもOKです。
当方はこんな場所に使用してます。
キッチンポッドが湾曲している面にて、どうしても隙間が出来てしまいます。
ここに耐熱シール剤で塞いでます。
ここも耐熱シールでは塞ぎにくい箇所ですので使用してまます。
2018年9月25日追記分
ご質問頂いた件の詳細となります。
購入先はホーマックスーパーデポという大型ホームセンターで購入出来ます。(当時は・・・)
使用しているのは、「32mm外径のステンレスパイプ」です。
クリンカーが凄いですな・・・(汗)
それを中心に、エルボや金具を揃えてます。
お近くに購入可能なホームセンターが無い場合は、以下のリンクをご利用下さい。
※こういった部品は「アサヒスーパードライ」など『類似品が無い』という類の商品では無い為、ご紹介させては頂いてますがサイズ違いなどのトラブルは責任が取れませんので、予めご了承下さいませ。
外径32mmのステンレスパイプです。
当方はホームセンターのカットサービスを利用しましたが、ネットで購入される場合は持ち込みカットは基本不可なので、こんなアイテムも同時に購入する必要があります。
上のパイプの厚みは約1mmにて、下のカッターで切断できそうです。
お次は「エルボ」です。材質はクロム?かと思われます。「排気」の為のモノにて、現状の使用においては全く問題ないです。一応ステンレス製もありますが、極端に価格が跳ね上がりますので、ちょっと現実的では無いです。
どうしてもステンレスで統一したい場合はアリでしょうけど。
ちなみにクロムは穴あけが簡単です。
お次は連結部の金具です。当方が使っているは、以下のタイプと思われます。
また、先掲載しておけば良かったのですが、ステンレスポッドや一斗缶などに穴を開ける際は、直接ドリルを当てても「ずれる」事が多いので、センターポンチを使う事をオススメします。
焙煎後の豆は急冷が必要ですが、水を掛ける訳にはいきません。
通常はサーキュレーターと園芸用のふるい、そして洗濯ネットを使用しております。
サーキュレーターが23cm径で、ふるいが30cm径を使ってます。洗濯ネットは55cm×45cm位のサイズですが、通販サイトで同サイズの規格が見当たりません(汗)
小さいとふるいが入りません。
現状、上記のサイズの組み合わせで問題無く冷却できてます。
◆購入アドバイス◆
- 「上向き角度が90度になるタイプ」が望ましいです。真上に首が向くタイプです。
- サーキュレーターの風量は「強い・強力な風量」が望ましいです。
- ふるいは30cm「以下」の方が良いです。(サーキュレーターが23cm径なら)
- 洗濯ネットは、「細目」の物が望ましいです。
1:下にある山善のサーキュレーターですが、85度なんです。なので微妙に真上向いてない為、強風にすると「ふるいがずれ落ちる」時があります。なぜ、85度なのに購入したかと言いますと、風量が強力なんです。それで購入決定。でも、けっこうお高いのでもっと安い物で十分です。90度タイプを選べば間違いないです。
2:風量の強さは強い分にはいくらでも強くてOKなんですが、強さに比例して価格が上昇する傾向なので、妥協点を見つけて購入すればOKです。
また、暖かい部屋でサーキュレーター回すなら強風が望ましいですが、冬場でベランダ等で回せるなら外の外気が冷たい為、そこまで強風で無くても急冷出来ます。逆に夏場は冷房の効いた部屋で冷却すれば良いので。
3:ふるいは37cmとか大型のモノがありますが、サーキュレーターのサイズがそんな大きいモノが無い為30cm以下の方が良いです。大型のサーキュレーターなんて、えらい高額になりますしね・・・。ただ、焙煎量が1回で700g以上焼く方は大型も考えた方が良いでしょう。30cmサイズですと、600gまでが限界です。溢れはしませんが、豆の厚みで風が抜けにくくなり冷却が遅れます。
4:洗濯ネットの細目が望ましい理由はただ一つ、室内で冷却する時に「チャフ」が飛び散らない様にする為です。豆が飛ばない様にネット使う訳ではありません。ネット無しでやるとチャフまみれになり、えらい目に合います。
一応モノは以下に載せておきますね。
次回は焙煎機の本体や温度計、フタなどのご紹介です。
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