Amazonのセラーセントラルの確認をしてたら、一昨年のクレーム対応の記録が出てきて、それがけっこう印象に残っている内容だったので、記事化してみます。
特に初心者の物販プレーヤーは遭遇すると迷う可能性あります。
コンサルなど相談できる相手がいない方は特に参考になる記事だと思います。
はじめに:あなたならどう対応しますか?
Amazon物販をやっていると、時折「おいおい、ちょっと待ってくれよ……」と言いたくなるような問い合わせが届くことがあります。
今回紹介するのも、そんな一件。
皆さんに、最初に一つ質問です。
中古商品にて、商品説明文に「リモコン欠品」と記載して販売した商品に対して、購入者から「リモコンが入っていない。送ってくれれば返品しない」と連絡が来たら、あなたならどう対応しますか?
選択肢は、大きく分けて二つ。
① 強気に対応する
「商品説明文に欠品の旨を記載しております。商品は説明どおりの状態で販売しております」
筋を通して、毅然とした態度を取る。
② あえて下手に出る
「リモコンについては別途手配しておりますので、到着まで今しばらくお待ちください」
多少の出費を覚悟してでも、返品を回避する。
さて、あなたならどちらを選びますか?
実は、これといった正解はありません。
今回は、私が実際に経験したクレーム対応を紹介しながら、物販における「正論」と「損得勘定」について考えてみたいと思います。
特に物販を始めたばかりの方には、ぜひ知っておいてほしい内容です。
事件発生!大型空気清浄機の購入者から問い合わせ
今回の商品は、中古の大型空気清浄機。
そこそこサイズが大きく、配送にもそれなりの費用がかかる商品です。
そして、この商品には一つ問題がありました。
付属品のリモコンが欠品していたのです。
もちろん、欠品していることを把握した上での販売ですから、商品説明文にはリモコンが付属していない旨を記載していました。
中古品の物販では、付属品の有無や傷、汚れなどをコンディション説明に記載するのは基本中の基本。
その点はしっかり対応したつもりでした。
ところが、商品到着後、購入者からこんなメッセージが届きます。
購入者からのメッセージ
リモコンがついているようですが、入っていませんでした。なお、箱には入っておらずプチプチで包まれて段ボールで梱包されていました。
リモコンは後から送られてきますか?
リモコンを送ってくれるなら返品はしません。
商品は水を入れずに動作確認をしましたが、今のところ正常に動作しています。

……はい?
ちょっと待ってくれ。
いやいや、リモコン欠品って書いてあるんですが!?
こちらとしては、商品説明文に書いてあることを確認して購入してもらったという認識です。
それなのに、リモコンが入っていないと問い合わせ。
まあ、説明文を見落とすこと自体は、人間ですからあり得るでしょう。
ただ、私が引っかかったのは、この一文。
「リモコンを送ってくれるなら返品はしません」
つまり、リモコンを送らなければ返品する可能性がある、と。
うーむ……。
これ、なかなか絶妙な言い回しだと思いませんか?
もちろん、購入者が単純に商品説明を見落とした可能性もあります。
ただ、販売者の立場からすると、どうにも足元を見られているような印象を受けてしまいます。
これ、どうする?コンサルに相談してみた
さて、困りました。
普通に考えれば、こちらに非はありません。
商品説明文には欠品の旨を記載しているわけですから。
だったら「説明文を確認してください」で終了!
……としたいところですが、物販の世界はそう単純ではありません。
そこで、いつもお世話になっている物販コンサルに相談しました。
すると、返ってきたのは意外な言葉。
「まずは、どこを落としどころにするか決めましょうか」
なるほど。
つまり、正しいか間違っているかではなく、今回の問題をどう着地させるのが自分にとって一番得なのかを考えよう、ということです。
コンサルによると、経験上、このような問い合わせは時々あるそうです。
もちろん、今回の購入者が意図的にやっているのかどうかは分かりません。
しかし、説明文に記載してある欠品について、購入後に部品を要求されるケースは珍しくないとのこと。
そして、今回の対応には二つの選択肢がありました。
選択肢① 正論で突っぱねる!ただし返品リスクは覚悟
まず一つ目は、強気に対応する方法です。
例えば、こんな感じ。
お問い合わせありがとうございます。
リモコンにつきましては、商品販売時のコンディション説明欄に欠品の旨を記載しております。
今回の商品は、記載内容に基づいた状態で販売しておりますので、リモコンの追加送付は予定しておりません。
何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
うむ、至極まっとうな返答です。
こちらとしても、筋は通っています。
ただし、問題はここから。
購入者が納得してくれるとは限らないんですよね。
「それなら返品します」
こうなる可能性も十分にあります。
そして、今回の商品は大型の空気清浄機。
返品されると、返送料や再販売のためのコストが結構痛い。
さらに、返品された商品が販売時と同じ状態で戻ってくる保証もありません。
開封、使用、再梱包、再出品……。
考えただけで面倒くさい。
つまり、正論で勝ったとしても、金銭的には負ける可能性があるわけです。
※なお、Amazonで返品が認められるか、返送料をどちらが負担するかは、返品理由や出荷方法、Amazonの規定などによって異なります。今回の件でも、必ず返品になると確定していたわけではありません。
選択肢② 下手(したて)に出て、リモコンを送ってしまう
もう一つは、不足していると言われたリモコンを別途送る方法。
「いや、リモコンについては別便なんですよ。えへへへ……」
という感じで、あえて下手に出るわけです。
もちろん、実際に最初から別送を予定していたわけではありません。
販売者としては悔しい選択です。
だって、商品説明文にはちゃんと記載してあるんですから!
ただ、冷静に考えてみてください。
リモコンの購入費用と送料が、仮に数千円で済むとします。
一方、大型空気清浄機を返品されてしまった場合、返送料や商品価値の低下などで、それ以上の損失になるかもしれません。
それならば、多少の出費をしてでも、返品を回避した方が結果的に得ではないか?
という考え方も成り立ちます。
悔しいですよ。
そりゃ、悔しい。
でも、商売ですからね。
感情だけで判断して、結果的に赤字を拡大させてしまっては本末転倒です。
私が選んだのは……まさかのリモコン別送!
さて、ここまで読んでいただいた方なら、結末は何となく想像がつくかもしれません。
今回、私が選んだのは……
選択肢②!リモコンを送る!
はい、負けました(笑)。
いや、正確には勝ち負けではないんですけどね。
最終的に、楽天市場で該当するリモコンを購入して、購入者へ送ることにしました。
その際の返信がこちら。
実際に送った返信
この度はお問い合わせのお手間を取らせて大変失礼致しました。
リモコンにつきましては現在手配中となっており、別納品での対応となります。年末年始のため納品が遅れております事をお詫び致します。
納品はクリックポストでの対応予定、Amazonでのシステム上、発送の通知が出来かねる為、後日ポスト内をご確認頂けると幸いです。
納品後、リモコンに不具合等ございましたらお手数ではございますが、ご連絡をお願い致します。

いやぁ……。
我ながら、ずいぶん低姿勢な返信です。
本音としては、
「いや、だから欠品って書いてあるだろ!」
と叫びたいところですが(笑)。
まあ、ここは大人の対応ということで。
リモコン代という追加コストを支払って、大型商品の返品リスクを回避する方向を選びました。
とほほ……。
ちなみに、実際の返信では「別納品」と説明していますが、販売時点で別送が予定されていたわけではありません。
今振り返ると、ここは「別途リモコンを手配して送付します」と、事実に沿って説明する方がよかったと思っています。
実は今回、私にも反省点があった
今回の件で、一つ反省したことがあります。
それは、購入者都合による返品時の送料負担について、事前の案内が十分ではなかったことです。
商品説明文にはリモコンの欠品を記載していましたが、説明文の見落としなどを理由とする返品について、送料負担の案内までは記載していませんでした。
もちろん、商品説明文に記載したからといって、必ず購入者へ返送料を請求できるわけではありません。
Amazonの返品ポリシーや実際の返品理由などが優先されます。
しかし、出品時点で返品条件を確認し、認められる範囲で適切に案内しておけば、購入者との認識の食い違いを減らせたかもしれません。
特に大型商品は、一回の返品が利益に与える影響も大きいですからね。
商品を仕入れて販売するだけでなく、返品された場合にどれくらいの損失が発生するのかまで考えておく必要があると痛感しました。
初心者物販プレーヤーに伝えたいこと
今回の記事で一番伝えたいのは、クレーマーには強気で対応しろ、とか、面倒だから全部受け入れろ、という話ではありません。
物販には複数の選択肢があり、状況によって最善の対応が変わるということです。
例えば今回でも、商品が小さなゲームソフトだったら?
返送料が安く、再販売も容易なら、私は強気に対応していたかもしれません。
逆に、大型家電で返送料が高く、再販売にも手間がかかるなら?
多少の費用を負担してでも返品を防ぐ判断には、十分な合理性があります。
つまり、大事なのは次の視点です。
- 正論を通した場合の損失はいくらか?
- 相手の要求に応じた場合の損失はいくらか?
- 時間や手間、精神的な負担はどちらが大きいか?
- そもそも要求に応じる義務があるのか?
このあたりを冷静に比較する。
そして、自分なりの落としどころを決めるわけです。
もちろん、明らかに不当な要求に毎回応じていれば、販売者としての負担は増える一方です。
場合によってはAmazonのサポートへ相談し、ルールに沿って対応することも大切でしょう。
ただし、意地になって必要以上の損失を出してしまうのも考えもの。
「正しい対応」と「利益を守る対応」が、必ずしも一致するとは限らない。
これが今回の教訓です。
この手の購入者一定数いるという事実
コンサルからの情報だと、「この手」の購入者は一定数いるという事。
つまり、
欠品の部品・部材があるケースだと、販売価格が安くなるケースが大半。
そこで、商品説明が「しっかりしてない」商品を選らんで購入して、後から欠品を要求すると。
「送らなければ返品するぞ?」と脅しを入れながら。。。
ちなみに、コンサルの受講生で同様の被害に遭った人が数名いたそうで、それでコンサルも対応方法(落としどころの案内)がスムーズだったという事。
つまり、ここで言いたい事は、
そういった購入者がいるって事実の把握と、コンディション説明を「漏れなく記載して」必要に応じて戦える状態にしておく事が重要って事です。
今回の件は私自身の「脇があまかった」としか言えません。
まとめ:あなたなら、どちらを選びますか?
さて、今回のクレーマー対応。
結局、私はリモコンを別途購入して送付するという選択をしました。
商品説明文には欠品を明記していたのに、追加でお金を払って対応する。
何とも釈然としない結末です。
ただ、返品によって発生するかもしれない損失を考えれば、悪い選択ではなかったと思っています。
特に物販を始めたばかりの方は、購入者から強い要求を受けると、どう対応してよいか分からなくなることもあるでしょう。
そんな時こそ、一度冷静になって考えてみてください。
「自分は何を守りたいのか?」
利益なのか、時間なのか、販売者としての筋なのか。
どれを優先するかによって、答えは変わります。
では、最後にもう一度質問です。
あなたが今回の大型空気清浄機の販売者だったら、どちらを選びますか?
① 商品説明文に記載してある以上、強気に突っぱねる。
② 返品リスクと損失を考えて、リモコンを手配する。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
これといった唯一の正解はありません。
大切なのは、相手の言いなりになることでも、感情的に戦うことでもなく、損得を計算した上で、自分の意思で対応を選ぶこと。
Amazon物販、商品を仕入れて売るだけが仕事じゃありませんね(笑)。
それでは、また次回!
クレーマー対応の極意、第4弾がないことを祈りつつ……。